MP3 ファイルの作成

MP3 について

MP3とは、MPEG1 Audio Layer3 の略称で、音声データを圧縮する規格です。通常CD-DAのデータは、約 10MB/分 ですが、MP3に圧縮すると約1/10の 1MB/分 になります。但し、不可逆圧縮で元データには戻すことが出来ませんし、若干音質が劣化します。しかし、適切なビットレートで圧縮すれぱ、音質の変化が殆ど判りません。

MP3 作成方法

MP3 作成の基本的な手順は、

1. CD-DAなどから、リッパー(Ripper)ソフトを使用して音声データをHDDへコピーします。データ形式は WAV で、1分当たり約 10MB のサイズになります。
2. WAV データを、エンコーダ(Encorder)ソフトを使用して MP3 データに変換します。
以上の様になります。

少々面倒に思われますが、CD-DAから直接 MP3 に変換可能なソフトもありますので、紹介します。
CDex は、CD-DAから直接 MP3 に変換可能で、CD-DAから WAV ファイルのリッピングも可能です。"Windows Media Player" の WMA ファイルへのエンコードもできます。但し、海外のソフトですので、CDex 日本語LanguageFile で日本語を利用できるようにしましょう。
なお、Windows XP の Windows Media Player ver.10 からは、MP3 ファイルへの変換機能が標準搭載されました。
また、最近注目の iTunes でも MP3 ファイルへの変換が可能です。
その他のソフトや詳しい使用方法は、CD→WAV→MP3のページをご覧ください。

CDex での MP3 作成

● CDex で CD-DA から MP3 を作成する手順
CDex を起動して、CD-DA をセットします。しばらくすると CD-DA のトラック情報が表示されます。トラックの中から、MP3 にしたいファイルをクリックして指定します。複数のファイルを指定する場合は、[Ctrl] キーを押しながらクリックします。
次に、[変換] メニューから [CD tracks -> MPEG file] を選択すると変換が始まります。

以上の様に、簡単に変換作業が済みますが、元の音源によってビットレートを替えてエンコードすることが重要です。[オプション] メニューの [設定] をタブをクリックして設定変更します。

MP3 の標準ビットレートは、128kbit/s ですが、高い周波数 15〜16kHz 以上が出ていません。人間の可聴周波数は、20kHz と言われていますが、通常は 17kHz までです。従って、CD-DA を MP3 変換する場合は、160kbit/s または 192kbit/s に設定して、高い周波数 18kHz まで出るようにすれば音が歪みなく高音質で再生できます。なお、可聴周波数の上限は、個人差や年齢差によりますので、17kHz まで聞こえるかテスト信号を聞いてみてください。
エアーチェックの場合、FM放送やAMステレオ放送では、信号の帯域を 15kHz に制限して流していますので、ビットレート 128kbit/s が最適です。AMモノラルの場合は、帯域が狭く話声が殆どですので 64kbit/s で良いでしょう。

DVD や MPEG の動画から MP3 を作成

DVD MP3 Ripper は、DVD (.vob ファイル)、VCD (.dat ファイル)、MPEG ファイルから、音声を抽出して MP3 に変換できます。海外のソフトで、日本語化できるバッチが未だ無いようですが、操作はそれほど難しくありません。

●DVD MP3 Ripper で MP3 を作成する手順
1. DVD MP3 Ripper を開くとダイアログが表示されますので、[OK] ボタンをクリックして閉じます。
2. [Source File] でファイルを読み込むと、[Output MP3 Information] に出力予定の MP3 情報が表示されます。
3. [Change Setting] をクリックして、ビットレート・サンプルレート・チャンネルを設定します。また、[Edit ID3] をクリックすると、ID3 タグ情報を入力できます。
4. 特定範囲を抽出したい場合は、プレビューウィンドウ下の「手」のカーソルをスライドさせて指定します。
5. [Output File] で出力先フォルダとファイル名を指定して [Rip!] をクリックします。

MP3 のタグ情報

mp3info をインストールすると、MP3 などの音声ファイルのプロパティを拡張して ID3 タグの編集が可能になり、テスト再生も可能になります。入力した情報は、ID3 に対応した再生ソフトやプレーヤの画面に表示されます。
MP3 ファイルを右クリックして、[mp3info] をクリックします。プロパティシートの [Tagを作成] ボタンをクリックして、「タイトル」「アーティスト」「アルバム」「西暦」「コメント」に情報を入力し、「ジャンル」で項目を選択します。ID3 タグには、v.1 と v.2 があり、v.2 では上記の項目より多くの情報が書く込めますが、Windows Media Player など表示できないプレーヤが多くあり、またファイルサイズが大きくなってしまいます。通常は v.1 で十分でしょう。

MP3プレーヤの選び方

携帯MP3プレーヤには、フラッシュメモリ・タイプとハードディスク・タイプがあります。ハードディスク・タイプは、大容量で多くの曲を収録できるので便利のように思われますが、衝撃に弱く取り扱いに気を付けなければなりません。その点、フラッシュメモリ・タイプは、振動による音飛びが発生しませんし、小型・軽量でお勧めです。
フラッシュメモリ・タイプのUSBマスストレージ機能のあるメモリ容量の多い機種を選んで下さい。USBメモリーのようにパソコンからMP3プレーヤにMP3ファイルを転送しますが、外部記憶装置としての使用ができ、データファイルの持ち運び用途にもなります。また、ダイレクトレコーディング機能があると、ラジオやオーディオ機器などのアナログ音源からの録音ができて便利です。
なお、イヤーヘッドホンがおまけ程度のものがありますので、別途に音質の良いものを購入した方が良いでしょう。周囲の騒音を低減できる「ノイズキャンセル・イヤーヘッドホン」がお勧めです。
MP3プレーヤの比較は、MP3プレーヤー 比較deショッピング携帯MP3プレイヤー情報サイト を参考にして下さい。

レコードやオーディオ・テープからの録音

SounsEngine は、音声の作成・録音・加工に波形編集を行えるマスタリングソフトです。レコードやオーディオ・テープなどのアナログ音源を録音して、WAVファイル化し編集するソフトです。プラグインを導入すると MP3ファイルも編集可能になります。サイトの「ファーストステップガイド」のページに、パソコンでの音声処理について初歩的な解説がありますので、お読み下さい。録音の仕方については、「レコーディングガイド」のページがあります。
なお、サウンドボードの無いパソコンやボード取り付け不可なノートパソコンの場合は、USBオーディオ・キャプチャを購入して下さい。USBオーディオ・キャプチャは、CD-DAと同等の量子化ビット数16ビット・サンプリング周波数44.1kHzで、USB1.1だと接続帯域幅のインターフェイスに制限がありますので、USB2対応の製品を選びましょう。
但し、録音→WAVファイル編集→CD-DA の作成は、根気のいる作業になります。

注意

注:CD-DA やエアーチェックの MP3 ファイル、レコードやオーディオ・テープの録音ファイルは、個人的に又は家庭内で使用しましょう。著作物の利用範囲を越えた使用は、たとえ無償であっても著作権法違反となります。

著作権法 第三十条 著作権の目的となっている著作物は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用することを目的とするときは、……、その使用する者が複製することができる。


(c)J.Shinshi

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